我が国は「民主主義国家」ではありません。もちろん普通選挙、弾劾制度、国会、違憲立法排除などの仕組みは備わっていますが、まだ「民主主義国家」ではないのです。いいえ、もっと言うのなら、この世界にはまだ民主主義国家は存在していません……。
これが我が国の民主主義に対する考え方です。
民主主義とは「理想」です。その国に住まう市民すべてが自分の意見を他の全員に表明することができ、それを全員で討論することができ、すべての人が政治に参加し、政策に満足し、決して一部の特別な人間だけが政治に特権をもつことがない理想の世界。それが本当の民主主義です。
民主主義とは、既にここにあるものではなく、永遠に求め続けなければならない理想なのです。その理想に一歩でも近づくために、常に求め続け、考え続けることが、国民の義務なのです。